自社努力ではどうしようもないトラブルなどを載せています。
染料が生産中止になった
これが一番多いかと思います。
特に注染の手拭に多いのですが、数年前に出せた色が
染料の廃番によって出せなくなる、
国の規制によって使えなくなる、
ということが多々あります。
再現できないようでしたら、いっそのこと、
全く新しい別の色にしてみることをおすすめしています。
脆化(ぜいか)
業界的には「ピリ」と呼んでいる現象で、主に硫化染料、特に黒色で発生します。
染料成分が湿気などの水分と結合し硫酸に変わり、
繊維が粉状に分解され、ビリビリに破けてしまいます。
こうなってしまっては元には戻りません。
数年タンスに入れていたらボロボロになった、という話をごくたまにいただきます。
主な予防方法としては
・水洗いをする。(使用しない期間も定期的に水洗い)
・風通しのよい状態で保管する。
などがあげられます。
昇華現象
染料が熱などによって揮発し、再付着し汚染する現象です。
ポリエステル系の昇華プリントに指定温度以上でアイロンを掛けたりすると
起こります。
色落ち
染料によって原因は様々ですが、
・長時間、日光や紫外線にさらさない。
・濡れたまま放置しない。
・摩擦に気をつける(特に顔料)。
・洗剤や洗濯は指定以外の方法ではやらない。
などが予防方法です。
藍染めが色落ちする
たまに聞かれるのですが、藍染めは色落ちするものだとお考え下さい。
化学的には酢酸で色止めになるのですが、面積の大きい半天などは
まだらに反応し変な落ち方になる可能性があります。
ヴィンテージデニムのように、
使えば使うほど価値が上がる、と思って末永くお使い下さい。
縮み
生地の種類にもよりますが、ご使用を重ねていくうち、
数%は縮むものとお考え下さい。
特に藍染は生地を伸ばした状態で干すので、
10%程度縮むともいわれております。
(そのかわり、横方向には伸びていきます。)
そのため藍染半天は指定サイズより若干長めに誂えるのが
一般的です。
なお、どの商品でもタンブラー乾燥(ドラム式乾燥)はやめてください。ほぼ縮みます。